レザークラフトをされている方はご存じの方が多いと思いますが、靴修理に使う道具は専門的でなかなか馴染みがないものです。
この記事では、革靴の修理に使う工具を5つご紹介しています。この記事を読むことで、日頃のメンテナンスや修理の参考になると思いまうし、合わせて専門店様のURLもリンク掲載していますので是非ご利用ください。
修理とお手入れに必要な基本工具5選
まずは道具選びから始めよう
革靴の基本的な修理内容は、つま先の削れ、かかとの削れを修復する作業になります。ソール部分の革を加工する技術が使われますが、切る、叩く、削ると、いたってシンプルな作業です。革は加工しやすい素材ですが、非常に硬く加工には道具を選びます。
基本工具5選の選び方と使用時のポイント、修理の利用個所を纏めましたので、革靴の修理やレザークラフトを行う際の参考にされてください。
ハンマー(金槌)
紹介している道具は製靴用のフレンチハンマーです。特徴は口部分(叩く部分)が丸く湾曲しており、接地面を狭くすることで繊細な作業をする場合に重宝します。
口部分の反対側はピックになっており、さらに狭い位置をたたく際に利用します。日本製のカナヅチの場合、叩く部分と釘を抜くピック部分がついていますが、フレンチハンマーの場合、革靴のコバやカカトなど、革を積み上げた際に出来るカワとカワの接地面(境目)を潰す作業に使うことが多いです。
やすり
削る素材により、やすりの選択が変わりますが、鉄や木材を削るやすりが一般的です。皮革用やすりは見たことがありませんが、オニ目、シャリ目、複目、単目の4種類がセットになっている万能やすりが良いでしょう。紙やすりや耐水ペーパーもよく使いますが、♯60~♯400の番手をよく使います。
▸鉄製のやすりとサンドペーパーがあれば大抵の作業ができます。鉄製のやすりはサンドペーパーのあて木代わりに利用しています。
革切り包丁
革切り方法は慎重に選ぶことをお勧めします。レザークラフトに使われるステンレス製の革切り包丁は安価に入手できますが、切れ味はあまり良くありません。レザークラフトに使う革は0.5mm~1mm程度の薄い革ですので切れ味はあまり気にしなくても良いでしょう。
一方、靴修理に使う革は、ベンズ・ショルダーなど比較的厚く、硬い革が多いです。切れ味が良く、包丁と同様に研ぐことが出来る鍛造品をお薦めします。
ピンサー(エンマ)
革靴のカカト剥がし、製靴用の釘切などに利用します。日本では”エンマ”の名称を使うことが多いですが、挟む部分が湾曲をしているため、”掴んで剥がす”、”掴んで切る”が得意な道具です。ヴィンテージ道具も良いですが、作業性を考え現行品のピンサーをおすすめします。
▸先端の切断能力が高く釘切りやソールを剥がす際に利用しています。
ハサミ
革切り包丁以外にハサミ(特殊ハサミ)があれば大変便利です。鍛造品の革切り包丁は”研ぐ”ことを想定しているため、柔らかい鋼を利用している場合が多いです。
厚い革を切ると切れ味が少しづつ悪くなります。そういった、研ぐ手間を抑えるために一枚革からの素材の切り出しは、レザークラフト用のハサミを使うとよいです。現行品は性能が良く、革であれば厚さ5mm程度の床革も裁断できます。
まとめ、基本道具の専門店紹介
いかがでしたでしょうか?利用する道具も様々であり、また、長く使えるものを選択していただきたいです。海外製、特にイギリスやフランス製のヴィンテージ道具が多く見受けられます。
購入のチャネルは限られていますが、オークションサイトやフリマアプリなどを覗いてみてください。
「浅草の老舗問屋さん」マモル・オンラインショップ(株式会社マモル)
▸靴修理店、製靴店は必ずと言って良いほど利用しているのではないでしょうか?貴重な製靴資材の問屋さんです。取り扱い商品が多く、専門サイトを見るだけでも勉強になります。
「ヴィンテージツールを取り扱う」マテリアルショップ(material box)
▸デッドストック品やヴィンテージツールを多く取り扱う専門店さんです。道具や素材をこだわって選びたい方にはおすすめです。
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